放射能

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東電の原発事故で、「放射能による直接の被害者は一人も居ない」と主張する人たちへ [放射能]

2013年6月19日

自民党の高市政調会長が「福島第一原発で事故が起きたが、それによって死亡者が出ている状況ではない」と発言した後、それを撤回したことについて、気になるところがあるので述べておきたい。

政調会長のこの発言に対する抗議としては、過酷な避難で亡くなられた方や精神的に追い詰められて自殺された方など、いわゆる原発事故関連死と認定された方々の存在に基づくものがほとんどのように見受けられる。

そういった抗議ももっとものことであるが、それ以前の問題として、本当に原発事故による放射能漏れが直接の原因となる死亡者が一人も居ないのかどうかということを考えねばなるまい。

安全宣言より安心を [放射能]

2011年5月25日

放射能汚染による被曝によって癌になるかどうかは確率の問題なので、非常に汚染しているところに長時間いれば高い可能性で癌になるが、いくら汚染の度合いが低くても、いくら短時間しか汚染地域に居なくても、癌になる可能性は低くはなるがゼロになることはない。

従って、「これくらいの放射能汚染なら安全です」という表現は、厳密には科学的に誤りなのであって、絶対的な「安全」とは、汚染がゼロでない限りありえない。だから、「校庭に於ける3.8μSv/h未満の汚染は、安全です」という表現は、科学的には間違っている。

「安全」という言葉を使った別の表現としては、「安全性」というものがある。安全性は高かったり低かったりするもので、多くの場合、比較の問題である。「安全性の高い車」にはエアバッグがついていたりするが、これはエアバッグの無い車と比較して安全性が高いのであって、絶対的に安全であるわけではない。車という乗り物には、程度の差こそあるが、ある一定の危険性が必ず存在する。しかし、技術の進歩と共に車の安全性は少しずつ上がってきた。だから、昔の車より今の車のほうが、「安心」して乗ることができる。

「安心」という概念は主観的なもので、人によって何を持って「安心」できるかが違う。放射能汚染に関しても、どれくらいの汚染度なら安心して過ごせるのか、個々人によって異なるはずである。また、人によって放射線に対する感受性に違いもある。私自身も、どれくらいの汚染なら安心できるかというのが良く分かっていないし、今後、ある程度の放射能汚染がある地域に住む可能性もある。そこで、現段階でどれくらいの汚染度なら安心して過ごすことができるのかの判断材料として、地域の汚染度と発癌の頻度との関係について、ざっと計算してみた。

放射能汚染:危険な物と危険かもしれない物 [放射能]

2011年5月22日

放射線の我々の健康への影響に関する報道の中で、しばしば「同じ量の放射線を1年間で浴びた場合、一度に浴びた場合より健康に与える影響は2~10倍低い」と言うような説明が見受けられます。これは、本当なのでしょうか?少し考えてみました。専門用語などを使って硬い文章で説明しますが、少しおつきあいください。

放射能汚染についての生物学者としての見解 [放射能]

2011年4月24日

はじめに

東日本大震災に伴う、福島第一原子力発電所の事故発生から、1ヶ月以上が経っています。原発からの放射性物質の大規模な漏出はあらかた止まってはいるものの、すでに放出された放射能の量は莫大です[1-2]。すでに放出された放射能による健康被害は、少なからずあると言わざるを得ません。

以前、DNA修復に関して研究をなさっている柳田充弘先生がブログで、「わたくしは怒っている」という記事を掲載なさいました[3]。私もこのことに関して考えるところあり、また、柳田先生が指摘されている「DNA損傷修復に関わる研究者」の一人でもあります[4-5]。柳田充弘先生がこの記事をお書きになってから2週間経ちますが、その間、色々と考えていました。2週間経った今でも、意味のある情報ではないかと思いますので、考えたことをまとめてみます。私の研究分野と、関係のある事柄です。

扱う内容に関して、出来る限りの範囲で、情報の提供元を参照したいと思います。ただし、この記事は学術論文ではありませんので、専門家ではない読者の理解のため、差しさわりの無い範囲でWikipediaなどの情報をWebから引用します。こういった情報は、まれに間違った(あるいは偏った内容の)情報を含んでいることがありますが、ここで引用する限りにおいて、そういった不確実性を考慮する必要は無いような引用の仕方をしてあるつもりです。

政府と東電は、高濃度放射能汚染水漏出の健康への影響について、説明すべき [放射能]

2011年4月6日

まず、次の算数の問題を考えてみてください。水溶液の濃度の概念が入るので、理科の問題と言って良いかもしれません。中学生までに学習する内容だと思います。

ここに、濃い砂糖水576mlと、薄い砂糖水1万1500mlがあります。濃いほうは薄いほうの20万倍の濃度です。さて、どちらのほうがどれくらい多く砂糖が含まれているでしょうか?ただし、小数点以下は四捨五入して答えなさい。

答え: 576 ÷ 1万1500 × 20万 = 10017.39.... ∴ 濃い砂糖水の方が、薄いほうより、10017倍多い。


ここで出した3つの数字、576、1万1500、20万の3つの数字は次の事柄に関連します。